リア・ドアスピーカ KFC-LX18へ交換
Last Updated: Tuesday, January 17, 2006 02:41:42 JST

前置き

フロント・ドア・スピーカ交換 楕円フロントスピーカ用MDF材バッフルボードの製作 に引き続き
リア側です。

MDF材リア・ドアバッフルボードの製作
ドアスピーカ用デッドニング施工 (2004/10/22 UP)

との3本立てになっています。(写真が多いので分けています)

これで、「JBLプレミアムサウンドシステム だけど、ドアスピーカはJBLでは無いよ。スピーカ数17ヶ」完結?。

今回の交換対象である「リア・スピーカ」は下図の通りです。
JBLプレミアムサウンドシステムの場合でのスピーカ配置です。

正直言うと、リア側純正JBLスピーカは結構下手なメーカのスピーカより
よくできています。
口径も18cmクラスですし、中音域のボリュームはかなりのものです。
ツイータとウーハ部を同軸ながらセパレート状態にしている構造。
(残念ですが高域の伸びはフレーム構造上いまいち)
ボーカル音域については下手なコアキシャルスピーカと比べても文句なしでしょう。

リアドアの デッドニング だけでも十分なほどです。
( デッドニング をリア側から勧める理由はここにあります。デッドニングの効果がはっきりわかる)

交換の最大の理由は、フロントスピーカのインピーダンスを交換により4Ωにしたため
実はバランスが崩れてしまったことにあります。
フロントスピーカ交換後、リアスピーカ交換を意識したことは言うまでもありません。


【スピーカ交換・バッフルボード製作のレポート】
このページを皮切りに以下カテゴリー分けと施工別ページがありますので
あわせてご覧ください。
スピーカ交換
バッフルボード製作 デッドニング
ドアパネル(内張り)外し
フロント

フロントスピーカ交換

MDF材
インナー・バッフルボード
の製作




デッドニング施工
ドア・スピーカ用





ドアパネル
内張りの外し方

リア
リアスピーカ交換
(このページ)

MDF材
インナー・バッフルボード
の製作

スピーカ選定

リア側は円形であり、フロントスピーカの様な楕円型ではありませんので
カーオーディオ用スピーカとしては各社ラインナップがあり
選択肢に迷うでしょう。

NEWハリアーの埋め込み用リアスピーカホールは以外に大きく
近似円(横幅156mm,縦幅155mm)あります。
つまりΦ154mm程度のスピーカまでチョイスできる訳です。
(ふつーには17cm位のスピーカ選択)

もちろん、バッフルボードにより前面に出せば、
ラッパ部分で埋め込みに必要な穴径が小さくなりますので
予算が許す限り、もう1回り大口径のスピーカ選択もできる訳です。


という訳で、いろいろドライバーとノギス・メジャーも持ちながら物色・試聴。

KENWOOD の 18cmコアキシャルスピーカ KFC-LX18 にしました。
新品価格(未開梱)が税込み12,572円だったことも大きかったです。

すでに、マイナーチェンジ版で後継の KFC-LX180 が出ているのですが
大きな違いはコアキシャルでウーハーとツイータのクロスオーバのハイパスフィルタに
BENNICの無極性電解コンデンサ(4μF)かニチコンのフィルムコンデンサ(4.7μF)の違いでしょうか。
(他にも細かいのがあるかもしれませんが、ぱっと見はこれだけ?)
じゃあ、あえて前モデルで自分で変えてしまえば、
「安価で新製品並みのスピーカ入手」ができる訳です。

ここ最近の「高周波数対応(DVDの再生最高周波数96kHz)」や「音域がフラット」などは
フィルムコンデンサ採用の恩恵そのものです。

かつて使用温度上限が85℃で車載向きでなかったことや、
かつ高容量化・高耐圧のフィルムコンデンサがなかなか数年前は安価に入手できませんでした。
ここ最近105℃対応や1μF超・耐圧100V超品も結構増えてきた賜物です。

寿命の点・高域特性を考慮しても電解コンデンサからフィルムコンデンサへ代える
メリットはスピーカの音質向上と言う意味でも大いにあると思います。

ついでにクロスオーバー周波数約1kHzを変えてみることも。(ちょっと下げてみる)

寸法は取説、WEBになく、梱包箱のみ記載です。以下が外観寸法です。

埋め込み奥行きですが、リア側ドアガラス下降時ではインナーパネルから57mm程度ですが
バッフルボード装着で前面に出せば解決できそうです。
ただ、バッフルボードについてはΦ152mmのスピーカ埋め込み開口部を持つものは市販されていませんから
DIYで製作です。(というより最初からそのつもりだったんですが)


クロスオーバ周波数変更

KENWOOD の 18cmコアキシャルスピーカ  KFC-LX18 の再生周波数特性図



上記を見て分かるとおり、高域ボーカルで肝となる500Hz付近の落ち込みが非常に気になります。
90dB割れ。スペック的に92dBから89dBへ3dB落ちというのは

クロスオーバ周波数をもう少し下げたらと思うのは自然です。
高域側の落ち込みは電解コンデンサの限界によるところもあります。

・クロスオーバ周波数変更
・高域特性の改善

ここで容量の選択が低域重視・中高音域重視か迷うところですが
自分のよく聞く音楽に合わせるのがチューニングってやつです。

クロスオーバ周波数変更

ツィータを駆動させる最低周波数(クロスオーバ周波数)を変更することですが
この並列接続コンデンサの容量を変えることで実現できます。

今回は低くしようとする試みですから
標準の4.0μFから若干容量アップするでクロスオーバ周波数は低くすることができます。
今後車の「コンデンサチューン」というのが、オーディオ?、ホットイ○ズマ?とシチュエーションが出るかも知れませんね。

・ハイパスフィルタカットオフ周波数の算出
カットオフ周波数(出力が1/2になる周波数)fcは、
fc= 1/(2πCR)で算出できますから

π = 3.14
C = 4.0 × 10-6 or 4.7×10-6 [F]
R = 4 [Ω] (スピーカインピーダンス)


KFC-LX18標準電解コンデンサ 4μFのカットオフ周波数fc [Hz]
fc = 1/ ( 2 × 3.14 × 4 × 4 ) × 106
= 1/ 100.48 × 106
= 9.9522 × 10-3 ×106 [Hz]
= 9.95 [kHz]

KFC-LX18にコンデンサ 4.7μFにした場合のカットオフ周波数fc [Hz]
fc = 1/ (2 × 3.14 × 4.7 × 4 ) × 106
= 1/ 118.064  × 106
= 8.46998 × 10-3 × 106 [Hz]
= 8.47 [kHz]


電解コンデンサからフィルムコンデンサへの換装

コンデンサは素材によって音質に差があることが言われていますし、
それを売り文句としているスピーカも多くなっています。

カップリングコンデンサの音質的順位は一般に、

フィルム >  電解 >> セラミック

と言われていて、オーディオ的にセラミックは殆ど使われません。

KFC-LX18 は2002年モデルで当時は温特が85℃までのフィルムコンデンサしか無かったですから
当然低雑音の無極性電解コンデンサ(BENNIC製 4μF 100WV )が使われています。

高域特性の改善

今回は容量UPによるクロスオーバ周波数の変更と合わせてツイータの高域特性の改善も行います。
電解コンデンサからフィルムコンデンサへの交換は当然。

特性面から考えても電解コンデンサでは不充分です。
電解コンデンサは経年変化(いわゆる容量抜け)も問題です。

ニチコン製のフィルムコンデンサ(4.7μF)に変えたものが
次期バージョンで現在のKFC-LX180として新発売になったのでは?と思っていますので
あえて

・在庫たたき売り?になっていると思われる前バージョンのKFC-LX18を激安入手する。

・ニチコン製のフィルムコンデンサ(4.7μF)より高音質と言われている
 「積層型」メタライズドポリピロブレンフィルムコンデンサを採用
にKFC-LX18の電解コンデンサから交換し  KFC-LX180相当? にしてしまう。

フィルムコンデンサ材質選択

・巷で言われること

「音が良くなる」フィルムコンデンサに用いられている材質もいろいろある訳でして..
オーディオオタクでは無いのであまり深入りすると突込みが入りそうですが....

フィルムコンデンサの種類による音質の差は聞き分けられる程度にはあるとよく聞きます。
本当だか?聞き分けたことはありませんが。
このコンデンサの変更・材質の選択によって高音の冴えが圧倒的に改善されます。
ただ、「フィルムコンデンサ」使用でもピンきりな訳です。
一応、ウンチクを少し。

オーディオマニア御用達(^^;)のマイカ・コンデンサはあらゆる性能がNo.1の理想コンデンサに近いモノですが、
唯一の弱点は値段があまりにも高い事。

フィルムコンデンサの中でもポリプロピレンコンデンサが特性的に優れているといわれています。
ポリプロピレンコンデンサはポリエステルフィルムコンデンサ(いわゆるマイラーコンデンサ)よりも
吸湿性が低いため経年変化の点でも優っています。

・車載用として留意すべき点
コンデンサも温度特性を持ちます。しかも、実はかなり大きいのです。
アルミ電界コンデンサの場合、通常+2500ppm/℃ぐらいです。
タンタル電界は+800ppm℃
有機半導体(Organic Semiconductor: 通称OSコン)もタンタルと同じ位です。

特にアルミ電界を時定数回路に使う場合には温度を考慮に入れる必要があります。
アルミ電解の許容誤差は、通常-20〜+80%ですから、精密なフィルタ回路等には使えません。

安物のスピーカーのネットワーク・フィルタには無極性電解が使ってありますが、
右と左でクロス周波数が倍ぐらい違っても不思議じゃない、って事です。

フィルムコンデンサはアルミ電解よりずっと優れていますが、やはり温度特性を持ちます。
ポリカーボ > ポリプロピレン > ポリエステル
といわれています。

ポリカーボ±50ppm/℃
ポリプロ -200ppm/℃ (負の特性)
ポリエステル(マイラ)で+400ppm/℃

但し、マイラは60℃とかを超えると急激に悪化する非線型な特性
ポリカーボは穏やかなカーブですがやはり非線型
ポリプロは線形です。

ポリプロは使用温度範囲が他のフィルムコンよりも小さいので、要注意です。
最近は105℃仕様も出てきました。しかしハンダ付けでは細心の注意が必要です。
熱に強いのはポリカーボです。

・リード線
フィルムコンデンサの中にもリード線にCP線が使われているものもありますので要注意です。
磁石で簡単に確認できます。
磁石に吸い付くものは磁性材が使われています。
磁性材のリードが使われているものだけは絶対避けるべきとよく言われます。


ということで、今回は オーディオ系では
音質の評判のよい積層形メタライズドポリプロピレンフィルム(MPP)コンデンサ
を使用します。

最大の理由は損失が少なく高周波におけるインピーダンス特性に優れているからです。
従来の85℃仕様から105℃仕様や1μFを超える大容量で耐電圧も高いのが出ているのですね。

積層型のMPPの音響改善の効果はもちろんですが、万一の過電圧や過電流に対し故障に対しても
オープンモードとなるためアンプ終段とスピーカの2次破損対策としても意義があります。
(通常のフィルムコンデンサは故障時にはショートモードになることが多い)

積層形メタライズドポリプロピレンフィルムコンデンサ

 

標準装着無極性電解コンデンサ 交換後、振動脱落防止のためRTVゴムで固定しています。

リアスピーカ交換費用総額

フロントスピーカ交換にあたり、バッフルボード製作費用も含めて
交換総額を出してみました。
新規購入は3つのみ。
あとはフロントスピーカ交換の際に購入したあまりモノなので、非常に安価に実施できました。 (価格は税込)

部品・部材 型名 メーカ 単価 新規
購入
員数 購入先 備考
18cm 2Wayコアキシャルスピーカ KFC-LX18 KENWOOD \12,572 1 佐伯無線  (秋葉原) 新品
積層形MPPコンデンサ DTDC2A475KZ
4.7μF100VDC
日本ケミコン \475 2 サトー電気 (川崎店) DTD-Zシリーズ
2個で税込み 950円に
スピーカ端子(L) 2 赤色
スピーカ端子(S) 2 青色
コルゲートチューブ D-13 5Φ \367 1
ビニルテープ     ? 適量
カプラ     ?   4   スピーカ付属のもの
MDFボード 153×330×12   \336 2 セキチュー横浜みなとみらい店 12mm厚
PPクラフトシート PS-3 アクリサンデー \504 1 黒 490×565×0.7
木工ボンド CA-238 セメダイン \207   1 180ml
GPクリアー(プラスチック用ボンド) #14372 コニシ \168   1 PP樹脂と木材接着可能
油性ニス(屋内外木部用)   和信ペイント \367   2 HOMES 新山下店 マホガニー
ニスうすめ液     \144   1  
刷毛     \260   1 50mm幅
紙ヤスリ 240番   \30   1  
紙ヤスリ 480番   \30   1  
なべネジ P6×40SUS   \8   8 バッフルボード固定用
なべタッピングネジ P5×20   \8   8 スピーカ固定用
ナット N6   \5   8 バッフルボード固定用
ワッシャ W6   \5   16 バッフルボード固定用
ポリワッシャ PW6 \8 8 バッフルボード固定用
あまった灯油 ハケのお掃除用
今回の購入費用合計 \14,194(○の部分、あとは余り)

前置きが長くなってしまったので、早速交換の模様です。


純正JBLリアスピーカ(コアキシャル)との比較

並べて比較です。純正リアドア用は2.3Ω20Wのスピーカです。

コーン面から マグネット側から

 

奥行き比較

バッフルボード製作

バッフルボード製作については
NEW ハリアー リアスピーカ交換 MDF材インナー・バッフルボードの製作」
でUPしましたので、あわせてご覧ください。


スピーカケーブルと取り付け加工

バッフルボード製作が終わり装着と同時に
スピーカケーブル配線です。

グロメット外し ケーブル極性。黄がマイナス。純正側の色に注目

ドアパネル内部に配線がぐるりと回っています。 その中

スピーカ配線をどこから取るかですが最短で取ることにしました。

純正コルゲートチューブ内のここから取ります。 スピーカケーブル配線寸法確認

両面テープ剥離シート剥がして海苔巻き状態です。 2本分作成。こんな感じ。
カプラを使って取り付け 防水対策でビニルテープで巻きます。

ここで試聴。
問題が無ければスピーカ取り付けです。

後はここでスピーカを鳴らしてみて確認 純正ハーネスは未使用。結束バンドで固定

スピーカ装着

バッフルボードへの装着です。
MDF材にいえるのですが、下穴無しでいきなりのタッピングネジでの締結はもちろん厳禁です。
今回は穴と外周の板がぎりぎりですので慎重さがさらに必要です。

今回はテーパー穴深さ22mm程度加工し、M5×20mmネジで固定しました。
(バッフルボード厚み24mm)

交換前 交換後+ デッドニング施工

 

リア助手席側

まとめとインプレ

交換直後はバッフルボードにやはりスラント(斜度)が必要だったかな〜と後悔モードでした。
連続演奏2時間位からエージングを経て徐々に
中高音域の角度の広がりと低音域が増しました。

具体的に言うと、後部座席中央に座って顔を股に下げないと聞こえ無かったのが
通常の後部座席姿勢で聞くに耐えるまでなったということです。

エージングはリアスピーカのみ(R7に設定)し、好きな音楽を片っ端から流すもの
全音域をリアスピーカ集中して鳴らすという簡単なものです。
現在はR7の設定でも運転席から十分聞くに耐えるぐらいの音域奏でています。

特に高域の伸びは純正のスコーカに引けを取らずむしろ良いかも?
スピーカの「コンデンサチューン」が新たなジャンルを構築するか?

で現在はそれはそれは。
デッドニング +バッフルボードの効果もあると思いますが
すばらしいの一言です。現在はR5かR6の位置を比較しながら

まずは音響改善の主な
デッドニング
・ドアスピーカ交換
・バッフルボード装着
を実施することができました。DIYと格安購入スピーカで非常に安価に構築ができたと思っています。

うーん、でもリアスピーカのバッフルボードはスラントを付けたものを製作しようかな。と。
フロントのAピラーにあるスコーカのコンデンサもチェックしてみますか。


人来訪中